当たり前になっていた寒さと結露
冬の寒さを当然として暮らす施主が、窓を通じて快適に過ごせたらどうか。この利益を先に置いたことで、現場で確かめるべきことが見えてきました。
その事業が地域に根づいたとき、誰の暮らしと仕事がどう良くなっているか。そこに至るまでに、顧客接点で誰がどんな判断を引き受ける必要があるか。
元請が助かった仕事を流通店の営業に伝えると、それまで聞けなかった事情を話してくれることがあります。「なぜ、あのとき先回りできたのだろう」。相手の反応の違いを本人が実感すると、事実をもっと確かめたいという動機が芽生えます。スタンスの変化は、次に何を聞き、何を根拠に選び、どう関わったかに表れます。
6期生には、相手の関心を考えて問うと、相手の話が増えたという報告があります。ほかには、合意した活動が実行されず、本人が自分の関わり方や相手が動ける条件を問い直した報告もあります。企画では、本人の次の問いと、次に実際にしたことの両方を残します。
6期生「スタンス変化 精緻分析」2〜6、12〜14頁 /「仕事の判断が変わる経験の順序 理解の入口」5、9頁。前者は複数時点の実践報告・振り返りを照合した分析です。
この循環を研修で支えるには →冬の寒さを当然として暮らす施主が、窓を通じて快適に過ごせたらどうか。この利益を先に置いたことで、現場で確かめるべきことが見えてきました。
完成品の窓は、流通店には組立の仕事を失うように、ビルダーには商流や工事の段取りを変えるものに見えました。営業・設計支援・流通の担当者は、提案・見積・納材・施工をそれぞれが安心して引き受けられる条件を確かめました。
提案や保証の仕組みが整うと、後から担当する人もその仕組みを使えます。改めて経験したいのは、まだ答えのない一件で相手に理由を聞き、支える条件をつくり、その後を確かめる仕事です。
施主がどの部屋で何に困っているかを聞き、元請の提案と流通店の現地調査・施工をつなぎます。工事後には、その困りごとがどう変わったかを施主に確かめます。
開口部リフォームの研修と実践を企画する →住み続けたい家で施主がどんな暮らしを望むかを聞き、水まわり・内装・断熱などの専門家と、どこを優先し、誰が引き受けるかを決めます。
開口部リフォームを工事後の確認まで一通り担えたかを、最初に実務の記録で確かめます。
グリーンリモデルの研修と実践を企画する →実物を体感した施主から、自宅で望む過ごし方を聞く。誰に何を伝えてよいかを施主と決め、元請や流通店に希望を渡し、次の相談に生かされたかを確かめます。
現場での工法・施工可否を確かめる流通店や元請と、相談の内容をつなぐ役割です。
ショールームアドバイザーの企画へ →商圏内の施主や取引先に会い、相談や提案が止まった理由を聞きます。次に誰とどの商機を試すかを選び、実際に提案が進んだかを確かめて、支店の重点先を見直します。
支店長の研修と実践を企画する →施主が当たり前として受け入れている不便や、元請・流通店が採用を見送った事情を、顧客接点の担当者と一緒に確かめます。誰にどんな価値を届けるかを決め、形や仕様を変える案を考える仕事です。
案を再び顧客接点へ持ち込み、使う人、提案する人、現場に納める人に見てもらいます。選んだ理由や見送った事情から、企画に残す条件を見直します。
商品企画を担う人の企画へ →善之巡環を出発点に、①〜⑩で確かめた経験の順序を手がかりにします。新しい領域では、本人に任せる判断と実践の順序を、職務ごとに試して確かめます。各段階に関係する学術研究を読む →
相手に届けたい変化、担う仕事、本人の経験を順に選びます。まだ見えていないときは、最初に誰の話を聞くかから始められます。
実践の機会や本人が引き受けられる範囲に合わせて、条件を変えた案を比べられます。
10か月目の4月頃、①で流通店の業態と仕事の違いを確かめ、②で注力する店と目的を決めます。③で元請に取引を続ける理由を聞き、④で流通店の営業に返す。営業が語った背景をもとに、本人は元請にもう一度確かめられます。⑤⇆⑥では社長と取引先構成を、⑦⇆⑧では元請を支える工程を、⑨⇆⑩では支援を続ける条件を見直します。
①〜⑩の実務 研修と実践の二つの負荷 匿名の実践記録 判断が揺れた時点のy値と記録
同じ元請の同じ案件を持ち寄り、確認できた事実、まだ分からないこと、次に誰がいつ支えるかをそろえます。次の面談で、本人が変えたこと、相手が実際にしたこと、工程に残った待ちや手戻りをそれぞれ確かめます。研修では目的と完了の条件をそろえ、本人に委ねる判断を一つ決めます。次の一件では、問い方や渡す情報を一つだけ変え、相手の反応がどう違ったかを確かめます。
チャネル改革OS 5〜8頁 /「深い関心と未来像の解像度は仕事の中で育つ」9月8日版 2〜4、30頁
開口部リフォームを進める手段の一つがリフォーム供給力診断です。たとえば、現調で見た納まりと施主に説明した範囲を施工担当が工事前に確かめられるか。チームで答え、次の一件で確かめます。実践資料には、特殊な加工を要しない現場を選び、若手に施主への説明まで任せた例もあります。
リフォーム供給力診断を開く ↗ 供給力診断 運用ガイド 14頁 /「建材流通店による窓とドアのリフォーム供給の実践」17頁
水まわりの事例では、ショールームが施主の希望を商品プランにし、工務店が現場条件と工事費を加えています。窓でも、展示で体感したことを手がかりに「自宅のどの部屋で、いつ、どう過ごしたいか」まで聞き、その言葉を元請と流通店の次の判断につなぐ場として考えられます。
アドバイザーが改善後の診断を使う構想 来場者の希望・保留した理由・現調で確かめたい点を一緒に整理する。元請と相談の窓口を合わせ、流通店が現調・施工を引き受けられる条件を確認する。後日、元請が何を提案でき、施主が何を選んだかを聞き、次の接客で変える問いを決めます。
現在の供給力診断は、流通店が自社の仕事をチームで振り返る道具です。ここで検討しているのは、その確認結果を相談の場でも生かせるようにする試行です。「元請が進めない要因と流通店の役割」9、13、29、31頁。
ショールームアドバイザーの企画へ →善之巡環からは、誰にとって何が善いかを考えます。新築樹脂窓の事業事例(23頁)は、開口部を入口に、暮らしと住宅全体の価値を更新する構想を示しています。住生活基本法に基づく2026年の全国計画も、既存の住宅・住宅地の活用を掲げています。国土交通省の全国計画を読む ↗
施主が望むことを元請が提案し、流通店が引き受けられる条件は何か。立場ごとの判断を考える前に、三者に価値が届くまでの仕事をたどれます。事業戦略の考え方と、立場ごとに任せる判断を読む →
支店長は、担当商圏で元請が施主への提案を見送った一件をたどります。工法を判断する人がいなかったのか、相談したときには仕様が決まっていたのか。元請と営業担当の双方に聞き、誰がいつ同行すれば提案を進められるかを考えます。
支店で試せる支援を選び、専門担当者の手配に承認が必要なら、事実と理由を添えて判断者に相談します。同行後は元請が次に何を提案できたかを聞き、支店の重点先や支援の時期を見直します。
地域データは担当商圏の背景を読む材料です。取引先の状況や支店の余力は現場で確かめます。「YKK APの事業戦略の考え方」4〜6頁 /「2034年に向けた47都道府県別 住宅ストック価値向上戦略」2〜4頁を踏まえた企画用の例です。
窓を開けづらいと聞いた商品企画担当者が、顧客接点の担当者と一緒に、住まい手がいつ、どんな姿勢で、何のために開けるかを確かめます。手を掛ける位置に困っているのか、開け始めに力が要るのか。使う動作を見て初めて、試す案が変わります。
研修では、現場で見た動作と、まだ推測している理由を分けます。実践では、簡単な図や見本を住まい手に返し、使いやすさや選ぶ理由を聞きます。元請や施工担当者にも確かめます。現場での調整で解消するなら、商品仕様を変える案を見送る判断もできます。企画書には、採用する要件と見送る要件の両方に、現場で確かめた理由を残します。
新築樹脂窓の事業事例には、採用を見送った理由や使用情報が事業側の見直しに戻る過程があります。この経験を商品企画にどう生かすかは、今後確かめる課題です。新築樹脂窓の事業事例を読む →(事例資料12頁)
商品企画を担う人の企画へ →