商品の価値を伝え、
採用と供給を進める
性能や暮らしの価値を説明し、流通店と見積・発注・納品・施工をつなぐ。
任せたい仕事が変わるなら、
経験する判断も変える。
経験設計は、これから担う仕事に必要な判断を、本人が支援を受けながら実際に引き受け、その結果から見直せる機会を用意することです。
商品の知識や提案の方法を学んでも、担当する流通店がどの元請を支えたいか、何を引き受けられるかは、その店と確かめる必要があります。何を教えるかに加えて、次の一件で何を本人に任せ、何を一緒に確かめるかまで考えます。
新築樹脂窓の普及を支えてきた提案・供給の経験は、このモデルの土台です。一方、大口の新築取引で仕様や進め方が整うと、担当者が一件ごとに採用の理由や関係者の分担を考え直す機会は少なくなりました。
性能や暮らしの価値を説明し、流通店と見積・発注・納品・施工をつなぐ。
元請の必要、流通店の強みと余力を確かめ、重点先・支援・分担を一緒に決め、実行を追う。
通常の商流は変わらないAP ⇆ 流通店 ⇆ 元請 ⇆ 施主
役割を広げるには、「誰に、何を聞くか」「どの先を支えるか」「実行が止まったら何を変えるか」を本人が判断する場が要ります。日常業務でその機会を持てているかを確かめ、必要な経験を研修と現場に組み込みます。
開口部リフォームでは元請のOB施主への支援につながります。MADOショップの直接対応は「AP ⇆ MADOショップ(流通店)⇆ 施主」という別の経路として扱います。
このモデルでは、訪問した回数に加えて、本人が何を見直し、次の仕事をどう変えたかを追います。
重点先を選ぶため、自分で取引先構成図をつくり、流通店へ示した。
最初の図では、経営者が重視する条件を十分に扱えていなかった。
既存先で未採用品目を増やす方針を共有し、流通店主催の勉強会も行った。
ここで設計した経験 図をつくるところから、相手に示し、判断条件を聞き、描き直して使うところまでをつなぐ。
元請にとっての価値をさらに掘り下げることは、本人の課題として残っています。
実践者Bの記録を読む →元請に聞くことで、申請の支援や発注窓口の集約を、流通店が提供する価値として捉え直しました。本人は、一件の建物で複数資材の初受注を報告しています。
ここで設計した経験 自分の説明を準備することに加え、元請が実際に頼っている仕事と、今後変えたい仕事を本人が確かめる。
実践者Eの記録を読む →丁寧な提案を大切にする流通店担当者の事情を聞き、資料を他の担当者と分担する段取りに合意しました。しかし、後日の確認では、最初の資料選びは未着手でした。
ここで必要になる経験 話がまとまった後も、誰が着手し、何が次の人へ渡ったかを確かめ、支援を組み直す。
実践者Cの記録を読む →各人の記録で確認できた範囲です。Eの継続的な負担削減や、Cの分担の定着まで確認されたことを意味しません。Cの案件は、MADOショップ加盟店が扱った元請経由の窓工事です。
ビフォーからアフターへ向かう経験と、y値の表を見る →経験学習を研修と現場の仕事につなぐため、本人の予想と相手の反応を往復させます。経験の負荷は、任せる判断の範囲と、受けられる支援を合わせて調整します。
分かっている事実と予想を分け、次に聞く一件を選ぶ。
本人が問いを持ち、流通店と支援の方法を考えて試す。
返答、合意、着手、仕事の受け渡しを分けて見る。
予想と実際を比べ、見方・問い・支援の仕方を更新する。
見直した問いを、次の現場へ戻す ↺
たとえば流通店が元請へ動き出せなければ、意欲だけで説明せず、対象先が決まっているか、何を提案するか、誰が時間を取れるかを確かめます。本人が判断できる事実が足りなければ、一店・一件に戻して準備します。
次の研究は、学んだことを仕事で使う条件や、仕事の経験から学ぶ過程を調べています。研究が示したことと、そこから本サイトが考える設計を分けて読みます。
研修で学んだことを仕事で使う「学習転移」は、本人の意欲に加え、上司・同僚の支援や、学んだことを使うことを支える職場の風土と正の関連がありました。
現場で試す機会を用意し、誰に相談できるか、いつ実践を確認するかを研修の企画に含めます。
さまざまな研修を統合した、主に関連の分析です。支援を一つ増やしたときの効果や、本人の裁量を増やせば育つという因果を示したものではありません。
Blume, B. D., Ford, J. K., Baldwin, T. T., & Huang, J. L. (2010). Transfer of Training: A Meta-Analytic Review. Journal of Management, 36(4), 1065–1105.
原著論文を確認する ↗挑戦度が高まるにつれて、能力開発との関係には伸びが小さくなる傾向がありました。フィードバックを得られることが、その傾向を緩和していました。
一店・一件・一工程など、本人が判断を引き受けられる範囲を決めます。事実が足りなければ範囲を絞り、相談相手を置きます。
管理職の経験を調べた観察研究です。全員に最適な負荷や、本サイトの段階の順序を決めるものではありません。
DeRue, D. S., & Wellman, N. (2009). Developing Leaders via Experience: The Role of Developmental Challenge, Learning Orientation, and Feedback Availability. Journal of Applied Psychology, 94(4), 859–875.
原著論文を確認する ↗リーダーシップ研修は、学習や仕事での活用、成果に効果が認められました。練習を含む複数の方法、フィードバック、間隔を空けた実施などが、効果の違いと関連していました。
研修で問いと働きかけを準備し、担当先で試した事実を次の研修へ持ち帰る。その往復を日程に入れます。
個々の設計要因をすべて独立に操作した実験ではありません。このモデルの期間や実施間隔が最適と証明されたわけではありません。
Lacerenza, C. N., Reyes, D. L., Marlow, S. L., Joseph, D. L., & Salas, E. (2017). Leadership Training Design, Delivery, and Implementation: A Meta-Analysis. Journal of Applied Psychology, 102(12), 1686–1718.
原著論文を確認する ↗実施後に振り返り・話し合い・目標設定を行うデブリーフィングは、対照条件より平均的に高い成果につながりました。参加者、振り返る対象、目的を合わせることも重視されています。
本人の予想、相手の反応、実行された仕事を並べます。進んだ一件も止まった一件も、次に試すことへ結びます。
内容や進め方を整えた振り返りの研究です。感想を書くだけの方法や、このサイトの利用にも同じ効果があるとは言えません。
Tannenbaum, S. I., & Cerasoli, C. P. (2013). Do Team and Individual Debriefs Enhance Performance? A Meta-Analysis. Human Factors, 55(1), 231–245.
原著論文を確認する ↗開口部リフォームでの例
AP担当者が、流通店の供給リーダーとリフォーム供給力診断を使い、元請が助かった一件と、自社が引き受けられる仕事を確かめる。そのうえで流通店が声をかける元請と、伝える内容を一緒に考え、後日、実行と返答を確認します。
流通店が、元請に任せてもらえる仕事を伝え、施主の開口部リフォームを進めやすくする。
どの元請の、どの仕事に、自社の経験が役立つかを流通店と考える。
対象店との面談時間、診断で確かめる一件、相談相手と役割分担をそろえる。
流通店が決めた行動、実際に声をかけたか、元請の返答、次に変えることを確認する。
企画室では、開発したい人材と本人の経験から、次に任せる判断、研修で準備すること、現場で確かめることを選べます。
研修と実践の企画室へ →「顧客接点人材の価値向上方針」21〜23、51〜54、62〜67頁。「仕事の判断が変わる 経験の順序と負荷の設計」2〜5、10〜11頁。実践者B・C・Eの本人記録は、それぞれの実践ページから該当する場面をたどれます。